インフルエンザの落とし穴

おはようございます、内科医Hideです。

 

もうインフルエンザ編も佳境に入ってきました。

今回は「インフルエンザの落とし穴」というテーマでお話しします。

 

【インフルエンザの症状】

インフルエンザの症状と普通の感冒症状との違い、つまり

「インフルエンザっぽいな」と思う症状は以下の通りです。

 

  • 症状の出現が急激
  • 鼻・咳・喉の症状に加えて全身症状が強い
  • 関節痛・筋肉痛が強い
  • 熱が38.0~40.0度まで出る

というところですね。

 

これが典型的な インフルエンザ症状 といっていいでしょう。

 

ただし、インフルエンザは亜型が多く様々な型があるため、典型例以外もあります。

また、高齢者の方では、咳や鼻水、喉の症状よりも、食欲不振、倦怠感、めまいといった症状が強くなる場合もあります。

 

また嘔吐や下痢などの胃腸症状は成人では珍しいですが、小児では10~20%の割合で出現します。

 

こういった典型的ではない方々には診断をつけるための検査はしてよいかなと思います。

流行期に典型症状のある方に検査をして陰性であっても60%の割合でインフルエンザである可能性が残る というお話は過去記事≪インフルエンザ迅速検査は本当に必要か?≫で書きましたね。

 

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【インフルエンザ合併症】

インフルエンザでは稀に合併症を引き起こすことがあります。

インフルエンザ肺炎、二次性の細菌性肺炎、や脳炎、筋炎などです。怖いですね。。

 

この怖い合併症になるリスクを考えずにインフルエンザ診療をするのはナンセンスです、というのも治療の方針が変わってくるからです。

 

合併症リスクについては過去記事≪インフルエンザ検査はどんな人にするべき?≫もご覧ください。

 

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  • 5歳未満or65歳以上
  • 妊婦、産褥期(分娩後2週間以内)
  • 慢性的に肺が悪い人(喘息も含む)
  • 慢性的に心臓や血管が悪い人(高血圧症は除く)
  • 腎臓の悪い人
  • 肝臓の悪い人
  • 糖尿病の人
  • 血液の病気の人
  • 神経の病気の人
  • BMI40以上の肥満の人
  • 施設入所者

 

ポイントは治療方針です。

 

つまり合併症リスクの少ない方へのインフルエンザ治療の原則は、

  • 有症状期間の短縮はする(8-24時間程度)
  • 合併症の発生や入院発症率の改善は確実ではない
  • 発症48時間以内でないと効果は薄くなる

というものがありました。

 

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ただ、このようなリスクの高い方には、

  • 有症状期間短縮だけではなく、合併症発生率や入院発症率の改善もある
  • 48時間以降も効果はある

と、リスクの低い方と比較して治療で得られる利点が大きくなります。

 

 

インフルエンザ診療をする際、また受診をする際は

 

  • 典型的な症状なのかどうか
  • 合併症リスクがあるかどうか

 

この2点はしっかり抑えましょう。

 

自分の身は自分で守る、ということも大切な姿勢です。