インフルエンザ迅速検査は本当に必要か?

こんにちは、内科医Hideです。

まだまだ続くインフルエンザ編です。

今日のテーマは、
「インフルエンザの検査は本当に必要か?」

これに関しては検査を受ける人を「インフルエンザ流行時期において、重篤な合併症のリスクの低い外来患者さん」に限って話しますね。
重篤な合併症のリスクに関しては、前回の記事で話しているので参考にしてください。
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これを知るにはインフルエンザ検査について理解しておく必要があります。

【インフルエンザ迅速検査】
みなさんインフルエンザの検査は受けたことありますか?
鼻の中に突っ込まれる、あれですね。笑

インフルエンザ迅速検査の特徴は

◯感度は低く(62.3%)、特異度が高い(98.2%)

というものがあります。

はて、感度、特異度、、、、、

なんのこっちゃってことですね。

インフルエンザを例にして考えましょう。

「感度」というのは、
インフルエンザと診断された患者さんで、インフルエンザ検査が陽性だった人の割合です。


つまり

感度100%の検査というのは、検査が陰性のとき100%その病気じゃない、ということ。

感度70%の検査というのは、検査が陰性のときでも30%の確率でその病気である可能性とある、ということ。

感度が高ければ高いほど、検査が陰性であったときインフルエンザである確率は下がります。

特異度
というのは、
インフルエンザと診断されなかった患者の中で、インフルエンザ検査が陰性であった割合です。

つまり

特異度100%の検査は、検査が陽性だったときに100%その病気である、ということ。

特異度70%の検査は、検査が陽性だったときに30%の確率でその病気じゃない可能性がある、ということ。

特異度の高い検査は、その検査が陽性であるときにその病気である確率が上がります。

インフルエンザの検査は
感度が低く、特異度が高い検査。

つまりインフルエンザ検査が陰性でもインフルエンザじゃない、とは強く言えない

一方で、インフルエンザ検査が陽性のときは、インフルエンザの可能性が高い、と強く言える

そうゆう検査です。


そしてこの前提に、流行期にインフルエンザ様症状があれば80%程度の可能性でインフルエンザであるというデータを組み合わせて考えると、、、


流行期に典型的症状があった場合、

検査陽性時のインフルエンザの可能性は99.3%
検査陰性時のインフルエンザの可能性は60.6%

症状が5分5分だった場合、
検査陽性時のインフルエンザの可能性は、97.2%
検査陰性時のインフルエンザの可能性は、27.7%

つまりは、インフルエンザ様の典型的な症状があった場合、検査が陰性であろうと治療をする気があるならば、検査をする必要性はない、ともいえます。

症状が微妙なときは、除外診断のために行うのはアリですね。

もし治療を行うのであれば、48時間以内に行わなければ治療効果が薄くなる可能性もあるので、

インフルエンザの検査をすべきかは

・流行期か否か
・重篤な合併症があるか否か
・外来患者さんか否か
・インフルエンザ様の典型的な症状があるか否か
・発症から48時間以内か否か

上記を統合して考慮する必要性がありますね。

「必要な人に必要な検査を」


参考文献:かぜ診療マニュアル 山本舜吾先生 吉永亮先生 上山伸也先生 池田裕美枝先生